穏やかに流れる時間を慈しむアートキャンドル-キャンドル・クラフト kaltio.(カルティオ)【静岡県富士市】

時の流れを愛おしく感じさせてくれるキャンドル

白を基調にした、シンプルな柱状のキャンドル。部屋の照明やテレビを消してそっと火を灯してみると、キャンドルの側面には淡い色のグラデーションや、自然をモチーフにした愛らしい柄がやさしく浮かび上がり、その陰影の美しさから目が離せなくなった。鈴木有紀子さんがキャンドル作家として本格的に始動したのは、14年ほど前のこと。

単純に見えて、最後まで美しく灯し続けるための化学的、構造的な奥深さにのめり込んだ。独学で試行錯誤しながら作り続ける内に、いつしか「ろうそくのある日常の素敵さを伝えたい」と思うように。色やロウの濃淡によって生み出される独特のコントラスト、光の筋、ほのかなアロマの香りなど遊び心溢れる仕掛けによって、暮らしの中にすっと馴染み、長い間楽しみ続けられるキャンドルを創作してきた。そんな中転機となったのは、郷土をテーマに開催した「私たちの住むところ。」という二人展だった。「ふるさとの魅力と改めて向き合うことで、茶畑やみかん畑の中に富士山があるという、何気ない風景の美しさや静岡の〝色〟を再発見しました」。

「火を灯すと、時間の輪郭が鮮明に浮き出てくるんです」と話す鈴木さん。彼女が作るキャンドルを眺めていると、何気なく通り過ぎる時間や見慣れた情景すら愛おしくなり、心がチューニングされていくような気がした。

時の流れを愛おしく感じさせてくれるキャンドル キャンドル・クラフト kaltio.(カルティオ)

キャンドルの灯りと淹れたてコーヒーに癒される

「ろうそくを使う文化を提案したい」と6年ほど前にギャラリーカフェをオープン。週末と展示会やイベント時のみのオープンだが、キャンドルの灯りに囲まれながら鈴木さんお気に入りのコーヒーを味わえる。「特別なシーンではなく、食卓やティータイム、バスタイムなどキャンドルを普段づかいしてほしい」と、安心して使うためのコツもアドバイスする。

キャンドルの灯りと淹れたてコーヒーに癒される キャンドル・クラフト kaltio.(カルティオ)

プロフィール

キャンドルギャラリー+café koko kaltio.
〒419-0201 静岡県富士市厚原1191-1
0545-72-2857
http://kaltio-rousoku.cocolog-tnc.com/kaltio/
12:00~19:00
定休日:月~木曜(展示会などイベント期間中は営業、遠方より平日の来店を希望の場合は事前に要問い合わせ)
新東名 新富士ICより約10分・東名高速 富士ICより約10分